飲食店を運営するよりも、難しいのは、飲食店を経営することでしょうか。
一概には言い切れません。
表裏一体のものと言えます。
運営側と経営側は、必ずと言っていいほど意見が対立するものです。
どちらが正しいとは言えません。
運営側は、現場サイドの意見だといえますし、経営側はお金を管理している側の見え方です。
- 飲食店における運営とは
「価格に見合ったもしくはそれ以上の商品を、居心地のよい場所で、心地よいサービスで食べていただき、満足感を味わっていただく。」その流れがしっかりできていることです。
そのために、人を揃えたり、食材を発注し仕込みをしたりすることなど、準備も運営に入ります。 - 飲食店における経営とは
いまの経営資源をどこに投入するべきか判断し、費用対効果が最も出ることをすることです。
最終的にはそれによって、投入した資源より多くのリターンがあることです。
経営資源とは、スタッフのスキルであり、スタッフの時間であり、お金であり、機械などの設備でもあります。
「飲食店をうまく運営している」=「飲食店をうまく経営している」
とは言い切れません。
お金をいくらかけてもいいですが、お客さまの満足を追求することは一見、運営としてはいいことですが、経営としては過剰な人件費だったり、過剰な商品だったりして、経営がうまくいかないときもありますね。
しかし、それが、いずれお店に返ってくる、そのための先行投資という位置づけなら、それは経営としてもいいことだといえます。
なかなか難しい読みになるのは承知で申しますけど、いつどのように返ってくるのかを試算することも忘れてはなりません。
最初はお金を使うわけですから、経営は一時的に悪化するのですから。
どっちが優先でもないバランスをとることです。
運営がうまくいってなければ、いずれ経営が悪くなるものです。
人が足りない、商品の価値が値段に見合ってないなど、、、。
経営優先で、資源の供給を絞って、(例えば人員を急激に削減するとか)一時的な利益を追求すると必ずしっぺ返しが来ます。
経営としてよくないことで、発見しにくいこともあります。
それは「過剰な品質」です。
仕込みに時間がかかりすぎて、それが経営を圧迫しているのに、運営側ではそれに気づかないとか、、、よくあります。
経営の目、運営の目をもって、うまくバランスをとっていかなければいけません。