福岡の飲食店立地の特徴│和食店・洋食店・中華店・居酒屋・多国籍料理

物件

福岡市内の各業種の飲食店の分布を見てみましょう。

福岡在住の方は、これくらいの認識はあるでしょう。

改めて、データで見てみると、なかなか面白い。

  


和食店の分布の特徴

和食全般の分布

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福岡の和食はほんと激戦です。

九州全域から、福岡市の天神~中洲~博多駅の間を目指してきます。

レベルも、なかなか高い地域です。

激戦区を形で見ると、蝶のような形に見えます。

  • 焼鳥串揚げ屋

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福岡は特に九州が鶏の産地なので、焼鳥屋さんが多いです。

上は、焼鳥串揚げ屋さんの分布ですが、このほとんどが焼鳥屋さんと言ってもいいでしょう。

天神~中洲~博多駅につながるベルト状の狭い地域に集中しています。

この地域は、働く人も多いし、公共交通機関もここから放射状に郊外へ延びているため、

何かと集まりやすい場所です。

アルコールが絡む業態は、特にこの地域は集客がしやすい場所と言えます。

  • 寿司店

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寿司店は、まばらに分布しています。

天神~中洲~博多駅の狭いベルト地域にあるのは、高級寿司。

南北の幹線道路沿いは回転寿司という棲み分けです。

  • うどん蕎麦店

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福岡のうどん蕎麦店の分布は、天神と博多駅に若干集中していますが、

中洲は当然飲み屋街なので少ないです。

他の和食店と違って、集中している地域が狭いという特徴があります。

うどん蕎麦の福岡での位置づけは、気軽な日常食なので、客単価をなかなか上げられない。

蕎麦の専門店も、手打ちでおいしい割烹風の高客単価の一部はあります。

しかし首都圏の「ゆで太郎」や「富士そば」がどんどん出てくる状況まで、日常食化してはいません。

うどんでも、着席してそこそこ席を占有しますので、家賃が高いとそれが経営継続が難しい要因になります。

郊外のサラリーマン、ファミリー狙いになるのは必然です。

ということで、駐車場を備えた郊外型のうどん店がまばらに広がります。


洋食店の分布の特徴

洋食店全般の分布

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和食店より、天神の西側(薬院)に寄った集中を見せています。

ここ薬院は若い女性に好まれる地域の一つです。

さて、各国料理について見ていってみましょう。

  • フレンチ

フレンチは、激戦区があるのか微妙なほどばらけています。

集中して出店している感じはなく、店舗間の距離が長いことが特徴です。

理由は、客単価がほかの洋食業態と比べて高めで、やや客層が高齢という傾向でしょう。

天神の南側に店舗が広がるのは、その地域は都市開発が古くて、高級住宅地だからです。

  • イタリアン

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フレンチと対照的なのは、天神~(中洲)~博多駅に集中している点です。

和食ほど多くないのですが、広がる地域は大変良く似ています。

フレンチよりカジュアルさがウリなので、若者・OL・サラリーマンを狙っているのでしょう。

一方、その地域を外れたら、ほとんど店舗がない状態です。

明らかに、女性OL、買い物客を狙っている出店範囲です。

  • スパニッシュ/メキシコ

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このように、集中出店している場所はありません。

まだまだ、スパニッシュ・メキシコ料理はなじみがないと言えますね。


中華料理店の分布の特徴

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天神~中洲~博多駅のベルト地帯に集中していますし、

ほかの業態のように中洲が少ないってことはありません。

また、幹線道路沿いもパラパラと郊外型が出店しています。


無国籍料理店の分布の特徴

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無国籍料理とは、アジア(韓国・タイ)・アフリカ・南米などの料理店を指しています。

距離的に近いので、福岡は韓国料理もなじみが深いです。

天神~中洲~博多駅のベルト地帯に集中していますが、

それとは別に、博多駅の東南側に出店している点がほかの飲食店と違います。

また、西鉄や地下鉄沿線や、住居地域にほど近い場所にも出店しています。

2等立地でも、特徴がある専門店だから集客が可能だと言えるでしょう。


居酒屋系の分布の特徴

居酒屋店全般の分布

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水色は、和風居酒屋(焼鳥店など含む)・黄色は洋風居酒屋・赤はその他の居酒屋です。

圧倒的に和風居酒屋が多いですね。

九州は、産地に近いだけに、魚・鶏を扱うところが多いという特徴があります。

天神・中洲・博多駅は、郊外各地からのアクセスがいいので、宴会需要が取りやすいです。

首都圏と違い、宴会のスタートは遅めで、終わるのも遅め、、、

中洲界隈のお店は翌朝近くまで営業してます。

また、車で来て代行を頼める近さに住宅街があります。

  • 焼鳥・串揚げ店

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焼鳥串揚げ店のみをピックアップしてみると、いかに多いかがわかると思います。

天神~中洲~博多駅のベルト地帯にがっちりはまっています。

あとは、各公共交通機関沿いです。

以上、2018年現在で、生き残っている飲食店をジャンルを絞って地図に落とし込んでいます。

都市開発や、道路事情が変化すると、また、様相が変わっていくでしょう。

あと、最近の傾向として、「中洲の衰退」「大名の衰退」が顕著です。

2次会、3次会、カラオケは、、、もう飲みのスタイルから少なくなりつつあります。

さっと飲んで、あとはカフェで過ごす、健康志向の飲み方がだんだん増えています。

金曜日の夜カフェを覗いてみてください。

若者でビッシリでびっくりするでしょう。

フェイストゥフェイスのコミュニケーションは居酒屋では1次会だけになりつつあります。

それは、早くも首都圏はそうなってきていて、居酒屋系は「ちょい飲み」です。

しかし、まだまだ福岡は1次会はヘビー系が主流。

美味しい魚を刺身で食べて、焼鳥食べて、ラーメンで〆が定番な中、カフェで〆になろうとしています。

また、変化が出てきたら、書き加えていきます。

ご参考になれば幸いです。

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