飲食店において、窓は必要なのでしょうか
立地を選定するとき、様々な要素を検討します。
飲食店の立地の本もいろいろ出ていますが、
ほぼ全くと言っていいほど語られることのないものが、レストランから見える風景のことです。
※同じ料理でも、風景が加味されたら、全然価値が違ってきます。
皆さんも、「そりゃ当然考えていることです。」というのです。
例えば、カウンターを、木にするのか、タイルにするのか、モルタルにするのか、
建築士の方が一緒に考えてくれるでしょう。
しかし、窓の位置は特に、建築基準であったりが優先され、
太陽からの窓の向きは考えても、
風景なんてあまり計算しないでしょう。
私は、窓は特に重要で、雰囲気を作る道具だと思っています。
立地に関しては、駅から徒歩何分、駐車場何台、という物理的影響は、
当然押さえておかなくてはいけませんが。
特に、居心地が一つの商品である業態はそうです。
ゆったり系のカフェや、地元素材を使った料理をゆったり出すレストランとかです。
椅子の座り具合、テーブルの広さ、床の素材、トイレの清潔さ、などと
同じように、窓から見える風景を大事にしてもらいたい。
例えば、シーフードレストランの場合、海が見える、漁港が見えるそういう絵が似合います。
農家レストランの場合、稲穂が見えたらいいでしょう。
もし、窓をどこに切り取ってもあまり関係ない風景しかない場合、
少しでも空が見えたらいいでしょうね。
それで、居心地が断然よくなります。
人はどことなく自然を感じたい、つながりたいとおもい、
つながったとき、安らぎを感じるひとつの動物なんだと思います。