居酒屋やBARはいまだに苦戦中です。
まず、飲みニュケーション離れが若い世代で進んでいます。
職場で、絶対的な先輩や上司の飲みの誘いに服従と言う人間関係もなくなってきつつあります。
高度成長期は、仕事仕事で、飲まなきゃやってられない・・・と言う職場も多かったでしょうけれど、今は、家庭重視のおまけに週休二日じゃ、飲む機会は激減しました。
それに加え、この不況です。
居酒屋やBARではお昼の営業をやるしかない・・・・・・
その判断も、しょうがないところでしょう。
で、お昼の営業をやるにあたり、注意していただきたいのは・・・・
- 1.トータルの人件費を絶対増やさない。
- 2.昼のサービスのクォリティーはもっとも重要。
- 3.昼の原価率は、かなり高めで、提供時間は10分
と言うところです。
夜の感覚で、昼の営業をなんとなく始めてしまうと、昼でも夜でも儲かろうとします。
でも、それでは、昼も人件費を使い、尚且つ暇、夜も同じように昼の効果なく暇・・・と言うことで人件費倒れになってしまうことが多い。
昼の営業は、あくまでも広告です。
夜にきてもらうための戦略を立てなくてはいけない。
ですから、昼はかなりお得なメニューをすばやく、そして最高に愛想のいい従業員を配置しなくてはいけない。
一番夜に呼べる武器は、昼の営業の「愛想」と「料理のお得感」です。
そうすることで、昼では絶対に儲からない。
でもそれでいいんです。
「お得で、愛想のいい従業員がいる・・・」と言う印象をしっかり残すことこそ重要です。
でも、昼の企画をやるにあた、それを間違ってしまう。
管理の立場としても、「儲かる企画をもってこい!」なんて言ってしまう。
昼の従業員を新たに雇ったり、逆に昼の原価をケチって、そこで利益を取ろうとする。
そうすると、何の魅力もない、単なるレストラン・・・でも居酒屋だから灯りが暗い・・・・雰囲気が良くなかったり・・・。
で、結局、余計に赤字が増える結果となります。
昼の営業は、あくまでも、夜の広告塔です。
広告塔であれば、たくさんの人に、お店に来てもらわなくてはいけません。
ポイントカードなどの仕組みを作って、夜来れば、さらにポイントUPなどを絡める必要があるでしょう。
そして、そんな企画を従業員の自発的な企画ででてくるか?
まず、出てきません。
企画ででてくるのは、次のパターンです。
- 1.昼のパートを雇って、教育をする。
- 2.夜の〇〇さんを調理担当として昼に回す。
- 3.夜に人が減る分を、新しくアルバイトを雇う。
- 4.昼に少なくとも1日3万売り上げる。
- 5.原価率30%、人件費率30%で、利益が30%ほど出るはずです。
なんて企画です。
現有の従業員に作業負荷のかからない、巧みな企画ですね。
それでは、まず、売上げが3万円も行かない。
1万円がいいところでしょう。
で、人件費が1日12千円増加し、原価が3千円増加、結局1日あたり5千円の赤字増となります。
そうなる企画を出す人の心理は・・・・
売上げは、目標値なので、意気込みを見せ大きく見せる。
その膨らんだ予測売上げに対し、余裕のある人を配置するのです。
その理由は、「ちゃんとサービスしなきゃ、夜来ないでしょ。」
で、夜に人を補充するのは、「夜に売上げをとるのだから、準備しとかなきゃ・・・」
お給料制の方々は、そう考えるのですね。
でも、何が間違っているかと言うと、
「自分たちが、忙しく、苦しくならないと儲からないんだ・・・・」と言うところなのです。
それがわかってない。
少人数で、元気よく営業する居酒屋にならなければ、儲けがでない。
それでも利益が出ないであれば、それは、オーナーの出店立地の失敗でしかないのですよ。
儲からないのであれば、売上げをつくり、人件費を増やさずに、その分を利益にするしかないでしょ。
だって、居酒屋なんか、12月は従業員の方はフル回転するでしょ。
みんな忙しいけれど、死ぬことはないはず。
当たり前ですけど、そのときは必ず黒字のはずです。
そうなるためには、周りの居酒屋を2軒くらいつぶすくらいのやりかたしなければ、復活できないですよ。
だって、飲みニュケーションの機会は減っているのですから。
従業員の中から、そういう企画が出てくるお店であれば、間違いなく存続します。
世の居酒屋やBARの皆さん、がんばってください。