飲食店開業プロデュースが仕事の松島です。
先ほど、再放送で、諫早湾干拓のことがあってました。
私の生まれは、実はその諫早です。
私が小学校の時代から、諫早湾干拓の話は持ち上がっていて、当初「南部総合開発」という名前の、
巨大干拓事業でした。
干拓事業の目的は、最初は食糧生産という目的でしたが、米の減反に至る社会情勢で、
やがて事業が凍結になりかけました。
そもそも、米の減反は、アメリカの小麦を給食に使ったりして、アメリカの意向に沿ったものであり、
さらに言うと、貿易赤字解消の道具にされたためのものであると私は思っています。
しかし、初期の構想から59年、長崎県の働きかけにより、治水と飲み水の確保という御旗に変わり、
諫早湾干拓事業にすり替えられ、2,500億円もの事業規模にまで膨らみました。
当時諫早湾とそれに連なる有明海沿岸漁民は、沢山の漁業者が貝の採取やノリの養殖などで
生計を立てており、干拓事業による漁業被害を懸念し、反対していました。
しかし、事業の影響調査=環境アセスメントは、公共事業推進側の農政局の取りまとめる段階で
都合よく捻じ曲げられ、「魚類への影響が大きい」から「影響はあるがさほどではない」に
すり替えられていきます。
これは、建設業界の圧力がかかる政治家と、農政局の仕業でしょうか。
実際、農政局は、環境アセスメントに必要な情報を、調べずに環境アセスを出すように
委員たちに要求しました。
理由は「どうせ埋め立てる海なので、調査はしない。」ということでした。
意図的でむちゃくちゃです、怒りを覚えます。
しかし、こういった連中は、何らかのお咎めは受けないのでしょうか。
漁業者は、1人1,000万円ほどの漁業保証金と環境アセスを信じてしぶしぶOKの判を押すのです。
さて、実際は・・・・海の壊死・・・・です。
保証金は1~2年で底を尽きました。
やっと最近になって、裁判では水門を開く判決が出ました。
そうすると、借金をして入植した農家にも、甚大な影響が懸念される事態となり地元は割れます。
役人の仕業なのか、政治家の仕業なのか・・・・・無駄な公共事業によって、
漁業者や、入植農家が翻弄され、海は死に、農地も死のうとしている。
公共事業に関わった、建設業者やそれに恩恵を受けたものたち(政治家なのかな)が
利益が出て、納税者や、農家や漁業者は損をしてしまった。
故郷が、政治家と官僚と受益業界により破壊されたのです。
この構造は、一旦やり始めたら、何が何でもやってしまう・・・
日本の官僚制の重大な欠点に他ならない。
これからいち早く、こういう状況を作らない、真の民主国家に私たちがしなければならないと思います。
官僚から、国民が主権を取り戻さなくてはいけないのです。
私は、特定の政党を応援しているわけではないですが、
私に取れる行動としては、基本的に今の官僚既得権体制を壊してくれるところを支持していこうと。
そう決意を新たにしているところです。