食べ物でビジネスをするにあたり、消費者の反応と言うのは非常に重要になってます。
「作った商品が、お客さまに対し、どのように受け取られるのか・・・」作った人にとっては、大変気になるところです。
リサーチというビジネスは、そもそもここから出発したと思います。
しかし、特に食のビジネスで言える事は、誰でも評論家になれるということです。
誰もがいち消費者だからです。
「商品に対する自分の感覚を言う」ことは、誰でもできます。
「食」をビジネスにする人に、単なる評論家の人も多いですね。
消費者視点の発言だけを言って、それが仕事だと思っている人です。
中には消費者視点にもなっていない、単なる個人的感想だったりします。
そういう評論家的視点の人と仕事をすると、仕事は進まなくなります。
「やるのはあなたです、でもここは改善してください。」
「私はお客さまの視点で考えます。そこに対処するのは、あなた方です。」
これで仕事をしているつもりの人がいます。
オーナーは、「私もそれとなくわかっているけど、どうするかを考えてほしいんだけど」
そうなるのです。
わたくしどもは、そういうやり方だけはしたくありません。
あくまでも、「実存的」な仕事をしたいと思ってます。
「実存的」と言うのは、「実現可能な具体的なことを提案する。」と言うことです。
実現可能と言うことは、『資金面、人の面、設備の面、時間面などの現状を踏まえることと、お客さま視点と言う客観性を常に意識し続け、形にすること』です。
理想を言うことは誰でもできます。
評論することは、主婦の方のほうが効果的だったり、むしろ専門的な知識がないほうがいいこともあるでしょ。
しかし、「プロセスを実存的に提案する。」ことは、そう簡単ではありません。
私どもの言う「企画」とは、そういうことをいうと認識しています。
「言いっぱなしは絶対にしない。」ともに考え汗を流す、伴走者たれ!
チェックするのは私どもで言えば、仕事ではありません。
仕事の前の下調べです。
改善提案をしないのであれば、むしろチェックしなければいいのです。
だって、チェックと言うのは、100点はありえません。
私どもにもチェックリストがありますが約300項目ものチェックがあるので、繁盛しているお店でも、60点がせいぜいです。
それをそのまま見せれば、オーナーや働く人たちのやる気をそいでしまいかねません。
点数が高いから儲かるのでもありません。
私どものチェックは、それを踏まえて、改善すべきところなのか、改善しなくてもよいかを判断する材料でしかないのです。
企画とは、売上げを上げるアイデアが、チェック項目の欠点をカバーできるほどパワーがあることが一番で、費用面など実現性が乏しいならば、日常改善をどれくらい織り込んで、実現性のある企画にするかが、私どもの腕の見せ所だと思っています。
決して評論家ではいけない・・・そう思うのです。