よくある飲食店の間違った経営改善について

お刺身 飲食店経営

いよいよ梅雨も明けて、各地が猛暑に見舞われています。

弊社にはたくさんの飲食店から改善の依頼があります。

飲食店の経営改善において、よく話題に上るのが、「原価率=原材料費率」です。

各商品の原材料費率をきっちりと求めているところもあるでしょう。

お刺身

さて、居酒屋でもよくあるコンサルの手法として、「お造り」がやり玉にあがります。

1200円のお造りの原価率が50%、300円のさつま揚げの原価率が20%

どっちを売るべきか・・・・・

「当然さつま揚げでしょ!」と言いがちになりますが果たしてそうでしょうか。

原価率を見てどうすればいい・・・という判断は、小学生でもわかる話です。

しかし、問題なのは、飲食店というのは、様々なお客さまの感性や想いが渦巻いています。

さつま揚げばかりをすすめてくる、お魚のおいしい居酒屋が、果たして魅力があるのでしょうか。

木を見て山を見ず・・・にならぬように考えなくてはいけません。

何事も、より優先されるべきものを損なっては、本来の良さを消し、来た人から余計にお金を取ろうとして、

客数を減らすことになります。

私が飲食店の改善で重視することは、お店の選択した食材・素材・盛り付け・皿・丁度品などの「FEELING」の積み重ねが、お客さまにどのように伝わっているのかということです。

お魚のおいしい居酒屋では、「お造り」はお客さまにとって、まず何よりも食べたいもの。

そこは、原価率を気にかけた腰の引けた商品ではよくない、お店の顔になるものです。

表現が未熟だったり、素材がおろそかだったりしては、お店のグレードを下げてしまいます。

また、それなりに、季節の食材など、「今でしょ!」の演出や、従業員からの素材の説明によって食欲をそそられたりするもの。

※だからと言って、どのお店もお造り至上主義になったら、それはそれで埋没します。周囲を見て、自分の立ち位置をその都度判断すべきです。

そういう細かい仕掛けの後、はじめて数字が実効性をもって変わってきます。

皆さんのお店は、もしかしたら、一時的に原価率が下がって喜んでいたら、やがて客数が減ったりしちゃいませんか?

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