飲食業で大切にしなければいけないこと│それは大企業でも同じ

ハンバーガー 飲食店経営

飲食店プロデュース及びコンサルティングがお仕事の松島です。

本日、日本マクドナルドホールディングスの原田会長の退任が発表されました。

最近のマクドナルドは、本当に元気がない。

ハンバーガー

数年前のTVCMからしかりですが、およそ飲食業からかけ離れたCMでした。

「朝マック・・・パッパラパッパー」こんなことばかりでした。

マクドナルドというだけで、それがブランドだったんです。

?マクドナルドの商品って、何が強み・・・・それは実は「安い」という強み、

マクドナルドの一様の明るい接客という強みも少しはあったかもしれません。

商品のおいしさ、安全さに関しては、ほとんどといって強みがなかった。

そのつけが、やがて回ってきたと言うことでしょう。

人生万事塞翁が馬と言いますが、今は、以前の強みが強みではなくなった。

それだけのことですから、早く店舗数を減らし、リストラを断行すれば、

ある程度の規模で生き残りはできるはずです。

飲食業というのは、自社の強みの上でしか生き残れないんだなぁとつくづく思う出来事でした。

あれほど、1社勝ちに近かったビジネスモデルのマクドナルドが、

あれほどもてはやされたマクドナルドが、転落の憂き目にあうのですから。

一方、皆さん、飲食店を経営されている方々、これから飲食店をされようとされる方々、

自店の強み、これから開くお店の強みをどうお考えでしょうか。

「なんでも強くなりたい、どういう客層も、どういう時間帯も利益を出したい・・・」

そんな、万能選手を目指そうとしてはいませんか?

例えば、人間の成長にたとえたらわかるのですが、

小学生や中学生の時は、勉強も運動もできる、万能な能力の持ち主が存在したかもしれません。

しかし、やがて成長し、人々はそれぞれの強みの領域を絞っていきます。

運動神経が優れた人でも、プロになるには、競技を絞りポジションをも絞ります。

サッカーや野球でも、ポジションは限られます。

ここで、生きていくという領域を極力狭めていくものですよね。

例えば、東大に入学する秀才でも、同じでしょう。

それがわかっているにもかかわらず、あそこもここもとなっていないでしょうか。

仮に、一時的にそれがうまくいくように見える時もあるかもしれませんが、長続きはしません。

それはなぜか?

競争相手が必ず出現し、領域を絞って一点突破主義で勝負してくるからです。

結局、全ての領域を制覇しようとすれば、ほとんどの領域で利益を出せなくなるのですね。

時間が経過すれば経過するほど、その傾向は強まります。

よって、まずしなければならないことは、他店に先行出来る強み作りです。

この領域になったら、絶対負けないものを作ることです。

その強みがないままに、ビジネススタイルを広げたりしてはいけません。

ファミレスが様々な顧客を取り込んでいるようにも見えますよね。

それは成り立つ立地と、集中加工による効率性と、長年のノウハウの蓄積によるものが大きい。

経営効率化と、商品をみがきながら、チェーン店の規模を要してのバイイングパワーでコストダウンしている結果です。

一長一短にその真似ができるはずがないのですね。

それでも、マクドナルドのように、些細な風評で躓きます。

小さいお店、個人店ではなおさら、どこで勝つのか、

撤退してもかまわない時間帯や客層は、ちゃんと理解をしたうえで、

勝負できる範囲を設定しなくてはいけません。

※ただし、領域が狭すぎても、家賃も稼げないではいけないでしょうね。

概ね時間が経過すれば、商品数は増え、領域は拡大しますから、

領域が広がる方に注意が必要になります。

これまた、人生に例えると、野球選手が、野球で食ってはいけますが、時々やるサッカーは趣味でしかないのです。

サッカーはできるかもしれない、結構上手かもしれない。

でも、それで食っていける技量ではない。

飲食店でも、そういう現象が起きる領域が出て来るのは間違いありません。

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