飲食店開業プロデュース、飲食店コンサルティングをしている松島です。
さて、飲食業ですが、参入障壁が低い、どなたでも始められる商売の一つだと思います。
雑貨屋さんや、洋服屋さんなどの物販とも似通ったところがあります。
しかし、飲食業を侮ったならば、手痛いしっぺ返しを食らいます。
飲食業には、4つの側面があることを頭に入れておいてください。
まず、製造業の側面
商品を現場で作らなければなりません。それも衛生的にですね。さらに言うと、おいしく。そして効率的に。
1つおいしいものを作ることと、連続して美味しいものを作り続けることは、大幅に難易度が上がります。
さらに言うと、様々なメニューをお客様のオーダーに応じ、おいしいものを出し続けることは、至難の業です。
どんなに料理の大家でも、時期による素材のブレ、体調の良しあしによるブレ、などの変化に順応し、
一定のものを作るのは、不可能です。
でも、ある程度のおいしさを高確率で再現することが重要になってきます。
小売業の側面
値付けはいくらだろうか、いくら仕入れて、どれくらい仕込んだらいいだろうか。ロスにはならないだろうか。
これを販売したら儲かるのだがどう勧めようか。メニューの配置はどこが売れるだろうか。
値引きしたら売れるだろうか・・・.etc
サービス業の側面
基本用語はどうすればいい。サービスは馴れ馴れしいほうがいいだろうか、それとも、キッチッとしたほうが、
お店にフィットするだろうか。
お客さまの名前は憶えたほうがいいだろうか。どこまで笑顔を作れるだろうか。
苦情に対する対処はどうすればいいだろうか・・・.etc
広告業の側面
広告はどのタイミングで、どの媒体ですればいいだろうか。新しい顧客をどう獲得すればいいだろうか。
今までのお客さまを、どのくらいの頻度で来てもらうように、仕向けるようにすればいいだろうか、そして、
そのツールは何を使えばいいだろうか。看板の位置は、色は、大きさは。お店の入りやすさはどうか。
新しい企画はないか。季節ものやイベントはするのか。
こうあげてみると、そりゃ全部やるには、相当頑張らないといけません。
たとえば、どこかで作られたものを寄せ集めて、商品化すれば、
商品としては簡単に作ることができるでしょう。
しかし、概して、仕入れ業者の利益が乗っかって儲からなかったり、簡単にまねされたり、
オリジナル性が損なわれたりします。
そういう世界である、一方だれでも参入できそうであることから、
飲食店は失敗しやすい業種であるともいえます。