飲食店も、さまざまで、それぞれ接客スタイルがあります。
元気のいいスタイルもあります。
静かなスタイルもあります。
場合によっちゃ不愛想なスタイルも、ありえます。
まずは、基礎になるものは、
「不快を避けること」から始まります。
- 汚いものごとを見せない、しない
- 不誠実な態度をしない
- 待たせないように動く
- 提供の順番を守る
- 間違えない(提供するテーブル・商品・釣銭)
- 温度に気を付ける(寒すぎない・暑すぎない)
- 無駄な音を立てない(話し声・笑い声・皿・調理の音)
- ただしい言葉遣い
これらのことは、基本中の基本。
初期教育ではここを重点的に覚え込ませます。
不快な要素を限りなく取り除いたら、
次は、快適な要素を加えていきます。
快適な要素の一番重要な共通のPOINTは、「笑顔」+「相手の目を見る」に尽きるでしょう。
ここまでできたら、しめたもの。
接客が悪くて、客数を減らすことはあり得ません。
しかし、攻めの接客(接客が売上を上げるまでの力を持つか)としては物足りません。
ここからは、二つの方向性があります。
一つ目は、お店に「きびきびとした元気や活気をプラスする」やり方です。
新鮮な食材をアピールするコンセプトの飲食店にはよくフィットします。
また、さっさと食べる(滞在時間30分前後)くらいのコンセプトの飲食店にも合います。
「居酒屋」「麺業態」などはフィットするでしょうね。
大きめの声・機敏な動き・声の掛け合いなどをルールにするとよいでしょう。
二つ目は、お店に「落ち着きをプラスする」やり方です。
ゆっくりとくつろいでいただく(滞在時間1時間以上)コンセプトの飲食店にはよくフィットします。
コース料理を食べさせる場合も必要な要素です。
基本を「気づき」に置きます。
気づいて、お客さまに合わせていく・お客さまの要望を汲む、、、それが中心です。
厨房と連携を取りながら、適切なタイミングで料理を出したり、終わった皿を下げたりしなければいけません。
いわば「*消える接客*」です。
お客さまが楽しく過ごしていただける場を作るのです。
飲食店のコンセプトに合わせて、どちらの要素を取り入れるかを考えなくてはなりません。
さて、ここまでちゃんとできたら、おそらく接客がいいという評判がたつに違いありません。
しかし!!まだまだやるべきことがあります。
「刺激馴化」に対抗することです。
刺激馴化とは、いいことでも、悪いことでも、何度も体験すれば「当たり前」になってしまうこと。
同じことばかり繰り返すと、いい接客が当たり前に格下げになってしまうのです。
そこで、刺激馴化対策として、
- 名前を覚える
- 好みを覚える
- 誕生日を覚えておめでとうを言う
- 急な雨に傘をさしてあげる
- ちょっとした最近の出来事を話す
など、型にはまらない会話や積極的なアプローチを増やしていきます。
さて、ここまで来たら、時々他店に行ったとしても、他店のサービスがとても物足りなくなります。
飲食店は料理ばかりではなく、サービスでもコアファンを作ることができるのです。